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映画「悪は存在しない」の感想

濱口竜介監督の映画「悪は存在しない」を観てきました。
この映画は、“第80回ヴェネチア国際映画祭 銀獅子賞(審査員グランプリ)受賞”をしています。

早速この映画のネタバレなしの感想を綴っていきたいと思います。

・映像がきれい
木や地面に雪がまだ残っている時期で、一面がまだまだ冬の状態です。自然の木や水、植物や動物の映像が美しいです。疲れている人はあまりの自然の中で、途中で寝てしまうかもしれません。そのくらい美しく癒される映像です。

主人公が森の中で生活するシーンがあり、動作を映している時間が長いです。まるで自分がその世界にいるかのような没入感を抱きます。映画館で観るからこその没入感だと思いますが冬の時期に来たような気持になります。

・音楽が美しくそして時折不穏
音楽も映像とマッチしていて世界観に引き込まれます。時折、とても不安になるようなサウンドになり、緊張と緩和が絶えず訪れる感覚を抱きます。

・説明会での住民のやりとりがリアル(な気がする)
建設に関する説明会に私自身は参加したことがないですが、テレビで見るようなリアルな住民と業者のやり取りに引き込まれます。聞いていて納得してしまうほどです。町長の発言も妙に説得力がある。このシーンのやり取りも印象に残りました。

・提案する側の背景も描写
グランピングを提案する側の状況や背景も描写されています。非常に人間味を感じられ、途中からこの人たちは本当に敵なのか??そういった目線で見るようになっていました。

ラストのシーンは、何が起きたのかわからなくなりました。突き放された気持ちになる人もいると思うレベル。
「悪とは何なのか?」「悪は存在しないとは?」ぜひネタバレなしの状態で観てもらうと考えが広がると思いますので、興味ある方はぜひ映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。

公式ホームページ:
映画『悪は存在しない』公式サイト – EVIL DOES NOT EXIST|監督:濱口竜介×音楽:石橋英子 (incline.life)